教育と不登校を考える vol.4

東京家学・関西家学 代表 平栗将裕

慣らし登校が大切です

学校に通うための準備には、様々なことがあります。
それを、いっぺんに全ての課題を解決しようとすることは難しいことです。

朝は早く起きて、勉強して、外にも出て、夜はゲームをしないで早めに寝よう。

と、いくつものことを同時に、しかも完璧にやり遂げようとすると、結果的に失敗してしまいがちです。
今できそうなことからステップ・バイ・ステップで段階を踏んで、学校生活に対応できる力を徐々につけて行くようにすれば、子どもの成長に繋がりますが、ステップ(目標)が大きすぎると、「壁」になってしまうこともあるのです。
登校する生活にあわせて、心と身体を調整するための「慣らし登校」の期間を設けて、徐々に準備を進めていくことが登校を続けるコツです。

過剰適応に気をつけましょう

登校を始めると「夜眠れない」「朝起きられない」「人の何倍も疲れるような気がする」など、生活についての悩みを訴えてくることがあります。
登校を始めたばかりのタイミングでは、頑張らないと登校できない状態ですから、負荷がかかってきます。
もしその負荷がそのまま続き、身体はついて行かないけれども意志の力で何とか乗り切っているような状態にまでなってしまうと「過剰適応」の段階に入っていきます。
登校する生活へと切り変わった時には、少なからず負荷がかかるものですから、過剰適応に陥らないための工夫が必要です。
緊張した時に口が渇いたり、手が震えたりするように、心の状態が身体に影響を与えることがあります。これを心身相関と言いますが、緊張状態がずっと続いていると、身体も緊張した状態がずっと続きます。
「どうしてすぐ疲れてしまうんだろう」と思うことがあるなら、それはもしかしたら、身体がずっと気を張ってエネルギーを使い続けているサインかもしれません。
身体が疲労している状態では気力もわかないため、やるべきことが進まず、焦り、また緊張を生むというような悪循環を引き起こしてしまうのです。
過剰適応が起こっているときに、「体力がない」「忍耐力がない」と自分を責めてしまうかもしれませんが、決してそうではなく、心と身体の使い方が上手くいかない状態になってしまっているのです。
登校を始めてしばらくは、疲れやすくなったりすることは、むしろ自然なことだと割り切って、実現可能なステップを踏むこと、そして登校してからのケアを怠らないこと――。この両方を心掛けていくことが大切です。

息切れ予防するための慣らし登校です

せっかく登校意欲が出てきたのに、気力が続かないために登校ができなくなってしまうのは非常にもったいないことです。
子どもの様子を見て「少し頑張りすぎているかな?」と感じたら、他愛のない話題でコミュニケーションを取ってみたり、リフレッシュになることを取り入れてみたりなど、息をつける瞬間を作ってあげましょう。
疲れたらリフレッシュするといった当たり前の自己コントロールが苦手な子が多いため、登校を始めてからも周囲の人がかかわりを持ち、登校に疲れ果てる前にSOSを出せる環境を整えておくことが大変重要になります。

新学年からの登校を目指すなら、今から少しずつそのための練習をしていく必要があります。
「行く気になったら毎日学校に行くことなんてわけない!」と思っている子もいますが、意志はあっても身体がついて行かないことがあるのです。
慣らし登校は、週に1回でも1時間でも全くかまいません。
「物足りないな」と思うくらいから慣らしていくことが上手くいくコツです。できそうなことから徐々に取り組んで行きましょう。

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慣らし登校に最適な授業をピックアップしています。
「新中3キャッチアップ講座」「スプリングワーク」は既に開講していますが、途中からでも入れるようにフォローしていますのでご相談ください。

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