「混合型」(旧「甘え依存型タイプ」)の特徴と留意点

タイプ3 混合型

特徴

  • ・友人関係の些細なトラブルや、学校での失敗などがきっかけで登校を渋ることがある。

  • ・年齢に比べて幼く、我慢する気持ちや将来についての自立意識が十分に育っていない。

  • ・逃避、回避的傾向が強く、何かを最後までやり遂げた経験が少ない。

  • ・学校の規則等を含め、集団生活における倫理観が欠落していることがある。

  • ・基本的な生活習慣が十分身についていないため、生活リズムが乱れがちである。

  • ・ストレスがかかると情緒混乱からの身体症状が現れることがあるが、深く思い悩む様子はあまりなく、無気力に見える。

留意点

  • ・社会的・情緒的に未成熟であるため、傷つきやすく、自己表現を過剰に恥ずかしがる傾向にある。責任を回避しがちであるため、自主性・自発性を育てる取組みを継続していく必要である。

  • ・ストレスに対して敏感な一方で、焦りや不安が少ないため、見守るのみの対応をすると長期化・慢性化する。

  • ・段階的に課題を与え、課題に直面するたびに対処の仕方を教えていくことを繰り返し、じっくりと本人の成長を援助する必要がある。

  • ・本人の中に意思や希望が明確でなく、無気力的な傾向もみられるため、本人の興味や関心の幅自体を広げる体験が必要である。

 

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混合型の前駆期

前駆期

状態や症状

  • ・身体的な不調を訴え、断続的に休むようになる。決まった曜日に休むこともある。

  • ・前日の夜「明日は学校に行く」と言うが、朝になると起きてくることができなかったり、起きても長い時間トイレから出てこないこともある。

  • ・登校時間が過ぎると元気になり、テレビを見たり、ゲームをしたりして過ごす。

  • ・登校を促すと学校に行くこともあるが長続きしない。

  • ・休日などには、友達と楽しそうに遊んだりする。

  • ・刺激する人(親や先生)は避けるが、そうでない人には甘える、よくしゃべるなどの傾向がある。

親の対応と学校との連携

  • ・元気がなくなって来たら、まず子どもの気持ちをじっくり聴いてやる。

  • ・本人の良いところを認め、小さな努力をほめながら励ます。

  • ・学校生活や習い事等で余裕がなくなっているようであれば、子どもと話し合いながらやることを整理し、生活を立て直す。

  • ・きっかけが友人関係のトラブルや行き違いの場合、早期に心のわだかまりを解消するよう調整を図り、本人の学びの機会とする。

  • ・身体症状がある場合は、学校からの登校刺激を一時見合わせてもらう。

混合型の進行期

進行期

状態や症状

  • ・極端な昼夜逆転になることはないが、夜遅くまで起き昼頃まで寝ている生活になる。

  • ・深く悩む様子は見られないが、軽度の落ち込みを何度か繰り返すが、自分で解決する努力は見られない。

  • ・親には強く反発することはないが、学校や勉強のことなどを言われると自分の部屋に逃げ込む。

  • ・日中の外出は避けるが、夜や休日は家族と買い物などに出たりすることもある。

  • ・SNS等の学校の友達とのつながりを突然一方的に切ってしまうこともある。

親の対応と学校との連携

  • ・朝はいつもの時間に声をかけるが無理に起こすことはしない。本人の気持ちを聴き、一緒になって問題を整理して、気持ちを前向きにしていく。

  • ・身体症状が強く出ている場合には、朝起こすことをやめ、しばらく休んでいいことを本人に伝える。

  • ・母親は、指示的なかかわりを緩め、母性的なかかわりを中心にする。生活の基本的なことを子どもと一緒に行い、本人ができるように教えていく。

  • ・父親は外に連れ出したり、アウトドアを一緒にしたり、本人意欲を喚起するようなかかわりを通し、父親としての姿を見せる。

混合型の混乱期

混乱期

状態や症状

  • ・昼夜逆転が改善し、午前中には起きられるようになる。

  • ・家族との関係も良くなり、表情も明るくなる。

  • ・家の中で過ごしている分には特に問題は起こらないが、悪く言えば状況が膠着してくるとき。

  • ・見守る対応を続けると、進行期からの変化が乏しく、無気力型へ移行する可能性が高い。

  • ・学校の話題も家族でできるようになるが、本人の中での焦りや不安が少ない。

親の対応と学校との連携

  • ・学習や基本的な生活習慣について、できることから少しずつ取り組ませる方が良い。

  • 自分でできることが増え自信がついてくると、外出の頻度が増えたり、活動の範囲が広がってくる。

  • ・初めて取り組むことでもできないと決めつけず、一緒に取り組んでみることが大切である。

  • ・学校の先生の家庭訪問が可能な場合、親の目とは違った視点から本人の努力や良い点を認めてあげると自信につながりやすい。

混合型の回復期

回復期

状態や症状

  • ・学校や勉強のことについて家族とふつうに会話ができるようになる。

  • ・行事や放課後の部活動、保健室登校など、本人の行きやすいかたちであれば、登校するようになる。

  • ・遅刻や早退を繰り返しながらも、自分で決めた時間帯や自分の好きな教科の時は、教室で過ごすことができるようになる。

  • ・新しい課題やトラブルに直面した時に、途中で足が止まったり、責任を回避したりしがちだが、その都度本人の気持ちを聴き、教え、乗り越え方を習慣的に獲得できるように援助する。

親の対応と学校との連携

  • ・子どもの登校意欲を確かめながら、本人が行きやすいかたちで慣らし登校の計画を立てる。

  • ・勉強の遅れや基本的な生活習慣についての課題について着実に対処していく。

  • ・学校にいきなり通い始めるのが難しい場合は、訪問の支援者を入れたり、フリースクール・塾等への通学を行い、社会的に未成熟な部分の育成を行う。

  • ・子どもの興味や関心を伸ばし、知識や技能を深め、学校生活の中でも自信を持てるようにする。

  • ・学校生活の中で自分の得意なことを活かして、活躍できる場面や役割を作ってもらえるよう配慮してもらう。

  • ・善悪の判断基準、社会に出る上で大切なこと、親として大切にしている思いなどを、恥ずかしがったり、叱ったりせずにきちんと伝えていく。

 

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