不登校の心理|親ができる8つの行動・不登校に影響しうる親の特徴も
この記事では、最新データに基づく不登校の数や原因を紹介した上で、不登校の子供の心理、親の特徴、親御さんができる対応などをお伝えします。
この記事を読むことで、小学生・中学生・高校生問わず、不登校のお子さんの心理や適切な対応方法が見えてくるはずです。
前提として、お子さんのためにも親であるあなたのためにも、「子供のことを親だけ(家族だけ)でなんとかしようとせず、不登校のサポート団体を適切に利用すること」が大切です。
後ほどサポート団体もご紹介しますので、ぜひそちらに相談してみてください。
私たち、塾&家庭教師・キズキは、不登校のお子さんを、13年間で3,000名以上サポートしてまいりました。不登校についての無料相談を行っており、親御さん自身のお悩みもご相談いただけます。少しでも気になるようでしたら、お気軽にご連絡ください。
目次
不登校の子供の心理
不登校の心理は、以下の通りです。
- 自信が持てない
- 人間関係が怖い
- 学校や家族に反発したい
- 将来に漠然とした不安がある
- 原因がわからずに混乱している
これらは、臨床心理士の磯部潮氏による『不登校・ひきこもりの心がわかる本』を参考にしたものです。
以下、それぞれの心理について、詳しく解説します。
心理①自分に自信を持てない
不登校の子供は、「自分に自信を持てない」という心理であることが少なくありません。
子供は、文字通り「子供」です。様々な経験を積んできた大人に比べると、年齢が若く人格と個性が安定せず、自信を持ちにくい状態です。
学校は、同級生や先生と交流があるため、人格形成に役立ちます。
しかし反対に、学校は、つまずきや成績の比較などによって自信を失う場にもなり得ます。
そうした、「自信がない」「自信をなくした」などの心理状態が、不登校や引きこもりにつながることもあるのです。
心理②人間関係が怖い
KY(空気が読めない)という言葉が流行したように、近頃は「コミュニケーション力」を重視する風潮が強くなっています。
そのため、子供が学校での人間関係で心理的な負担を感じる場面が増えているのです。
また、コミュニケーションの緊張感や心理的な負担は、「学校での人間関係」に限らず、人間関係全般に広がる場合もあります。
そうなると、「人と会うこと自体が怖い」という心理状態になり、社会的参加を回避する=引きこもりに移行することもあるのです。
心理③学校・家族に反発したい
「学校や家族に反発したい」という心理の子供もいます。
このケースでは、子供が次のような不満を抱えている可能性があります。
- 学校の規則や制度が息苦しい
- 家族関係にストレスがある
- 周りの大人が自分を気に掛けてくれない(と子供が思っている)
親子関係に「問題」がある(と子供が思っている)ことで、自己肯定感を失い、「親の興味を引いたり困らせたりしたい」という心理から、学校へ行かない選択をすることもあるようです。
心理④将来に漠然とした不安がある
4つ目は「将来に漠然とした不安がある」という心理です。
はっきりした夢や目標は、子供みんなが持っているわけではありませんし、持たなければならないものでもありません。
しかし、持ってない場合、次のような悩みや不安、疑問から不安定な心理状態につながることがあるのです。
- 「この勉強が将来、何の役に立つんだろう?」
- 「学校を卒業するまでに、やりたいことが見つかるのかな?」
- 「将来どうやって生活していけばいいんだろう?」
こうした不安や疑問が、「学校に行っても意味がない」「心身が不調になって学校に行けない」という心理状態につながります。
心理⑤原因がわからずに混乱している
不登校や引きこもりの原因は、明確に「これだ!」と判断できなかったり、ひとつに特定できなかったりすることが少なくありません。
自分でも原因がわからない子供が、原因探しに集中するあまり、「次の一歩」に進めなくなるのです。
例として、先生の言葉に傷ついて不登校になったケースを考えてみましょう。
先生が謝罪すれば心理的に回復して、必ず登校を再開できるかと言えば、そうでもありません。
休んでいる間に昼夜逆転の生活になったために、不登校が続くこともあります。
反対に、先生の謝罪がないままでも、心理的なケアを行ったり、仲のよい友達のおかげで先生のことが気にならなくなったりして、あっさり登校できるようになることもあるのです。
また、不登校の「次の一歩」は、「いまの学校への登校再開」だけではありません。
転校したり、学校には行かないまま塾や家庭教師で勉強やコミュニケーションを学んだりすることも「次の一歩」です。
他の方法があることを知っておくだけでも、お子さんはもちろん親御さんも心理的に楽になるでしょう。
学校に行きたくないあなたのための塾&家庭教師【キズキ】相談無料/関東・東海・関西(オンライン授業は全国対応)
詳しく見る不登校の現状
既にご存知の方や興味がない方は、次章「子供の不登校の原因トップ3(小学生・中学生・高校生)」に進んでください。
データ①不登校の定義
国(文部科学省)は、「不登校」の定義を次のように定めています。
何らかの心理的、情緒的、身体的あるいは社会的要因・背景により、登校しないあるいはしたくともできない状況にあるために年間30日以上欠席した者のうち、病気や経済的な理由による者を除いた者
この定義から考えると、次のような子供は不登校ではありません。
- 年間の欠席が29日以下の人
- 病気が原因で学校に行けない人
- すでに中退した高校生
データ②不登校の人数と割合(小学生・中学生・高校生)
文部科学省の調査に基づく最新データでは、全国の児童の不登校の人数・割合は、次のとおりです。(参考:文部科学省「令和3年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果」)
■小学校
- 全小学生の人数:6,262,256人
- 不登校の人数:81,498人
- 不登校の割合:1.3%(約77人に1人)
■中学校
- 全中学生の人数:3,266,896人
- 不登校の人数:163,442人
- 不登校の割合:5%(約20人に1人)
■高等学校
- 全高校生の人数:3,014,194人
- 不登校の人数:50,985人
- 不登校の割合:1.7%(約59人に1人)
ただし、前項で述べたとおり、「年間欠席が29日以下の方」などは含まれません。
また、高校生の場合は、「30日欠席する前に中退した人」がいることも考えられます。
つまり、不登校の傾向がある人や学校が苦手な人は、この数字よりも多いことが考えられるのです。
不登校の原因トップ3(小学生・中学生・高校生)
続いては、不登校の子供の心理を理解するためにも、一般的な不登校の原因を紹介します
さきほどご紹介した文部科学省の最新データには、子供の不登校の原因に関するアンケート結果もあります。
■小中学生の不登校の原因トップ3
- ①無気力・不安
- ③生活リズムの乱れ・遊び・非行
- ②いじめを除く友人関係をめぐる問題
■高校生の不登校の原因トップ3
- ①無気力・不安
- ②生活リズムの乱れ・遊び・非行
- ③入学,転編入学,進級時の不適応
しかし、本人にも「直接的な原因」がわからないまま、無気力・不安といった「気分・心理状態」になり、不登校になっている場合もあります。
実際、私たちキズキの受ける相談でも、自分でもよくわからないけれど学校に行けなくなったお子さんもいらっしゃいます。
なお、私たちキズキ(特に家庭教師キズキ家学)による不登校のタイプ分類は、「不登校の7つのタイプ」をご覧ください。
不登校は「親のせい」ではありません
「例外」とは、親からの虐待によって心理的・身体的に不調になった場合などのことです。
それ以外には、親の性格や育て方とは関係なく、不登校にならずに元気に登校している子供はたくさんいます。
これを逆に言うと、「どんな育て方をしていても、どんな子供でも、不登校になりえる」ということなのです。
しかし、基本的には親の性格や育て方によって、「不登校になる子・ならない子」が分かれるということはないので、ご安心ください。
母親・父親である「自分に原因がある」と考えすぎずに、気長に不登校に向き合うことが大切です。
そして、繰り返すとおり、親御さんだけ(家庭だけ)ではなく、ぜひ不登校のサポート団体を利用してください(私たち、キズキでも、無料相談を行っています)。
子供の不登校に影響しうる親の特徴
ここまでもお伝えしてきた通り、親の性格や育て方によって、不登校に「なる子・ならない子」が分かれることは、基本的にありません。
ただし、子供の通学や学習意欲に影響を与える可能性がある親御さんの特徴・傾向はあるようです。
「不登校と親の関係」を気にされる方も多いのであえてごお伝えしますが、不登校の原因と対応策は、子供1人ひとり異なります。
そのため、これからお伝えする特徴は「不登校と絶対に関連するもの」「不登校になりやすい家庭の特徴」というわけではないことを、くれぐれもご認識ください。
また、それぞれの特徴が当てはまるのか、当てはまったとして不登校と関連するのか、今後どうしていくのかなどは、何度も繰り返す通り、不登校のサポート団体に相談することが大切です。
特徴①教育熱心
「教育熱心である」ことが、不登校に影響を与える可能性があります。
子供が、親の熱意によって受験や習い事に取り組んだ結果、心理的に疲弊する可能性があるのです。
■よくある例
- 親の期待に応えるためにがんばりすぎた
- 親の期待に応えきれずに自己否定感を持つようになった
- 期待に応えて受験に成功したが、進学校での生活に息苦しさを感じた
特徴②高学歴、または学歴コンプレックスがある
次のような気持ちが強いと、子供の希望や向き・不向きに合わない努力を「押しつける」ようになり、子供の心理的な負担になることがあります。
- 「自分は○○大学に行ったのだから、子供もできるはず!」
- 「自分は大学に行けなかったけれど、子供は高学歴になってほしい!」
中には、子供に高学歴になってほしい親御さんが、子供の発達障害に気づかず、発達障害の特性に合わない方法で勉強をさせ続けるケースもあります。
先天的な脳の機能の偏りによる特性のこと。ADHD(注意欠如・多動性障害)、ASD(自閉症スペクトラム障害)、LD(学習障害)などの種類があります。これらの特性は、コミュニケーション方法や勉強方法の向き不向きにも影響します。
特性に合わない勉強方法を続けていたことで成績が上がらず、あるときの学校でのテストをきっかけに子供が自信を失い、不登校になった事例もありました。
特徴③子供を親自身と同一視している
前項と似ていますが、親御さんが「子供を親自身と同一視している」という特徴が見られることもあります。
■同一視が見られる親の例
- 子供の人生で、自分ができなかったことを実現したい
- 自分や配偶者が高学歴なのだから、子供も同じようにできて当たり前だ
しかし、子供には子供の考え方・価値観・個性があります。
親と子は似ている部分も多いかもしれません。ですが、子供は「親とは違う、尊重すべき一個人」です。
「子供の人生は本人のもの」と割り切って、子供の考え方・個性を認めるように心掛けましょう。
特徴④他人の目を気にしている
- 子供が私立中学に行かないと周囲に笑われる
- 子供が不登校なんて恥ずかしい
- 「きちんとした母親だ」と思われないと、夫に愛想をつかされる
周りの目を気にするのは、「きちんとした親・家庭でありたい」という真面目な気持ちのあらわれでしょう。
しかし、そうした考えを感じ取った子供は、「みんなと同じように学校に行けないなんて、自分はダメだ」と思い、心理的な負担を感じる原因になる可能性があります。
そのため、ご自身が周りの目を気にしすぎていないか、考えてみてください。
特徴⑤子供との距離感を掴めていない
最後は、過干渉や放置など、「子供との距離感を掴めていない」という特徴です。
「子供が自分でできること」に親が手を出し、「子供が自分で決めること」を親が代わりに決めることです。過干渉になると、子供は「自分は何もできない、何も決められない人間なのだ」と屈辱感や劣等感、無力感などの心理を抱くことがあります。
反対に、親の都合で子供を放置ぎみにしているケースもあります。
■放置ぎみになる場合の事例
- 仕事が忙しくて子供を構っていられない
- 趣味や娯楽に気を取られすぎている
- 他の兄弟姉妹の世話に手が掛かりすぎている
こうしたケースでは、子供が悩みや心理的な負担を抱えていたり、学校で問題が起こっていたりしても、親御さんがそれに気づけず不登校という形で現れることがあります。
親子であっても(親子だからこそ)、人間関係や距離感は難しいものです。
少しでも心当たりがある場合は、一度お子さんとの関係性や距離感を、見つめ直してみましょう。
過干渉については、コラム「過干渉な親御さんを持つあなたへ〜過干渉の見分け方と5つの対処法〜」をご覧ください。(キズキ共育塾のウェブサイトに移動します。主にはお子さんに向けた内容ですが、親御さんが読んでも参考になると思います)
不登校の子供の心理的な負担が高まるNG対応
- 無理に登校させる
- 登校しないことを責める
- 不登校の原因にこだわりすぎる
- 「今の学校」への登校再開にこだわりすぎる
子供が、不登校になった原因を言葉で説明できないことは少なくありません。
また、さきほど解説した通り、原因の解決が「次の一歩」に関係ないこともあるのです。
登校を無理強いしたり、不登校を責めたりすると、心理的な不安が高まりやすくなります。
「今の学校」にこだわりすぎるのも、選択肢の少なさからくる心理的な負担や抑圧感が強まるため、あまりオススメできません。
お子さんと接するときの心構えは、「不登校の支援団体を利用しつつ、子供のペースに寄り添って、気長に対応すること」なのだと覚えておきましょう。
不登校の子供のために親ができる8つの対応
なお、次の2つは大前提として、特に意識していただければと思います。
■前提として大切なこと
- 親子間だけで問題を解決しようとせず、支援団体や専門家に相談すること
- 子供の心理を理解し意志を尊重すること
また、それぞれの対応は、これまでに伝えた「親御さんの特徴」や「NG対応」の裏返しと言えるものもあります。
対応①休んでもいいと伝える
不登校のお子さんは、「学校を休みたいけれど、休むのはよくない。でも学校に行くのはつらい」という心理になりがちです。
親御さんが「休んでもいいよ」と伝えることで、気持ちが楽になったり、精神状態が安定したりします。。
対応②子供のがんばりを認める言葉を伝える
お子さんにねぎらいやがんばりを認める言葉を伝えることも意識してみてください。
お子さんが「登校したくない」と言い出したときには、すでに様々に悩みや苦しみ、がんばりきった後で、心理的に疲弊している可能性があります。
そのため、がんばって悩み抜いた結果として不登校になったのだと、お子さんの心理状態に理解を示しましょう。
具体的には、次のような言葉を掛けてみてください。
- 「今まで大変だったんだね」
- 「ずっとがんばっていたんだね」
こうした声掛けが、お子さんの中の緊張やわだかまりを解きほぐし精神状態が安定します。
そして、「次のステップ」を考え始める糸口になるかもしれないのです。
対応③子供の話にきちんと耳を傾ける
頭ごなしに否定したりはぐらかしたりすることが、お子さんを心理的に追い詰める可能性があるのです。
悩みを聞いてもらうと、暗い気持ちや不安を払しょくしたり、心理状態を安定させたりする効果もあるのです。
対応④勉強や進級・卒業について学校に相談する
- この時期は、この科目のどのあたりを勉強したらいいか
- 教室に通わずに進級・卒業する方法があるか(次項の保健室登校など)
- 欠席日数や調査書(内申書)の状況から、どのような進路の選択肢があるか
こうすることで、お子さんや親御さんの心理的な負担や不安、焦りが和らぐことがあります。
また、不登校の子供の勉強をサポートする塾や家庭教師もありますので、インターネットで探してみることがオススメです(私たち、キズキもその一つです)。
対応⑤保健室登校での単位取得を考える
保健室登校(または別室登校)とは、文字どおり、教室ではなく保健室(別室)に登校して保健室(別室)で過ごすことです。
不登校になったお子さんは、「学校に行けないことに対する悩みや罪悪感」を抱えやすいです。悩みや罪悪感は自信や気力を奪い、それが新たな「学校に行けない理由」になっている場合があります。
「教室には行けないけど、保健室(別室)なら行ける」という状態は、悩みや罪悪感などの心理的負担を和らげる効果があります。
担任の先生と「保健室登校が可能かどうか」を相談した上で、お子さんのペースに合わせて提案してみてください。
保健室登校の詳細は、コラム「保健室登校って何?〜意味・効果、不登校との関係、教室復帰の方法〜」をご覧ください。(キズキ共育塾のウェブサイトが開きます)
対応⑥サポート団体を利用する
サポート団体では、不登校や引きこもりの子供への対応や進路、勉強、親御さんへのケアなどの相談・支援を行っています。
■公的団体の例
- 市区町村の子育て相談窓口
- 児童相談所、児童相談センター
- ひきこもり地域支援センター
- 教育支援センター・適応指導教室
- 発達障害支援センター(発達障害の関係があるとき)
- 小児科・児童精神科(民間の病院もあります)
■民間団体の例
- 不登校の親の会
- フリースクール(次項で説明します)
- 不登校に対応した塾や家庭教師など(次項で説明します)
- 心理カウンセラー
サポート団体を利用するメリットは、次のとおりです。
- 様々なケースを通じて蓄積した専門知識やノウハウに基づいて、具体的な「解決策」が提示される
- 話をするだけでも、親子の心理的な負担の緩和につながる
公民問わず、不登校の中学生と親御さんをサポートする団体はたくさんあります。
お住まいの地域にある相談先は、「○○市 中学生 相談」「○○県 不登校 相談」などとインターネットで検索すると見つかるでしょう。
公的な相談窓口の場合は、市区町村役所の総合窓口に聞いてみることがオススメです。
対応⑦学校以外の勉強する機会を提案する
先ほど紹介した「教育支援センター」や「フリースクール」のように、学校以外にも学びの場はたくさんあります。
不登校の子供が、学校の代わりに通える場所のこと。実施内容は、スクールごとに特色があります。学校の校長先生の承認があれば、フリースクールに通った日数を学校の出席分としてカウントすることもできます。
不登校の中学生に対応した家庭教師もあります(私たちキズキもその一つです)。
そうした場では、学力の向上だけでなく、コミュニケーションを通じて、家族以外との対人関係に慣れるといった効果も期待できます。
お子さんが「勉強は続けたいけれど学校には行きたくない」と相談してきたときに、学校以外の学びの場を提示できるよう、情報を集めておくことがオススメです。
フリースクールについては、コラム「フリースクールとは?不登校の子が利用するメリット・費用・種類」で、さらに詳しく解説しています
対応⑧転校を検討する
最後は「転校を検討する」です。
■転校のメリット
- 現在と違う制度の学校で、子供のペースに合った生活・勉強ができる
- 学校での人間関係をリセットできる
- 心機一転のための切り替えになりうる
とりわけ、高校には様々な形態があります。
例を挙げると、次のような高校が、不登校の子供にはマッチしやすいと言われています。
通信制高校 | 定時制高校 | チャレンジスクールなど | |
---|---|---|---|
制度 | 基本は単位制 | 学年制と単位制がある | 基本は単位制 |
登校頻度 | 基本は指定のスクーリング日のみ | 平日毎日(夕方~夜が多い) | 平日毎日(時間の枠を選択) |
卒業年数 | 最短で3年 | 3〜4年 | 3〜4年 |
授業難易度 | 通常はやさしい | 通常はやさしい | 通常はやさしい |
実際に転校・編入先を決める際には、見学などで「学校の雰囲気」をよく確認し、お子さんの意思を尊重しましょう。
親御さん自身のリフレッシュ・息抜きも大切です
最後に、不登校の子供を持つ親御さん自身のリフレッシュについて、お話しします。
お子さんが不登校だと、親御さん自身も、次のような悩みを抱えやすいです。
- 自分の育て方が悪かったのではないか
- 不登校がずっと続いたらどうしよう
- 子供とのコミュニケーションがうまくいかない
このような思いから、親御さん自身が心の調子を崩すことがあります。
お子さんのケアはもちろん大切です。しかし、あなた自身の生活も充実させるようにしてください。
親御さんの充実生活を送る姿を見たお子さんは、将来に対してポジティブなイメージを持つことができます。
また、親御さんの安定が、お子さんに心理的なゆとりをもたらします。
「子供が不登校なのに…」という気持ちは、とてもよくわかります。
ですが、ぜひ親御さん自身も、休日などの空いた時間を活かして、リフレッシュするように心掛けてみてください。
まとめ:不登校の子供の心理を理解して、寄り添いましょう
- 親子間で抱え込まずに心理カウンセラーやサポート団体や学校に相談する
- 子供の心理を理解できるよう努めて、子供の意思を尊重する
- 子供が「次のステップ」を踏みだすときの情報収集を地道に続ける
- 不登校の子供に心理的な負担や焦燥感を感じさせる言動は慎む
- 親御さん自身も「不登校は親・家庭のせい」と思い詰めないようにする
不登校の子供は、必ず「次の一歩」に進めます。
この記事が、お子さんと、親であるあなたのお役に立ったなら幸いです。
さて、私たち、キズキは、不登校のお子さんのための塾&家庭教師です。
13年間で3,000名以上、不登校のお子さん・親御さんをサポートしてまいりました。
不登校についての無料相談を行っており、親御さん自身のお悩みもご相談いただけます。
少しでも気になる方は、お気軽にご連絡ください。
監修:安田祐輔
やすだ・ゆうすけ。発達障害(ASD/ADHD)によるいじめ、転校、一家離散などを経て、不登校・偏差値30から学び直して20歳で国際基督教大学(ICU)入学。卒業後は新卒で総合商社へ入社するも、発達障害の特性も関連して、うつ病になり退職。その後、不登校などの方のための学習塾「キズキ共育塾」を設立。経歴や年齢を問わず、「もう一度勉強したい人」のために、完全個別指導を行う。また、不登校の子どものための家庭教師「キズキ家学」、発達障害やうつ病の方々のための「キズキビジネスカレッジ」も運営。
【新著紹介】
『学校に居場所がないと感じる人のための 未来が変わる勉強法』
(2022年9月、KADOKAWA)
Amazon
KADOKAWA公式
【略歴】
2011年 キズキ共育塾開塾(2023年7月現在10校)
2015年 株式会社キズキ設立
2019年 キズキビジネスカレッジ開校(2022年7月現在4校)
【著書など(一部)】
『暗闇でも走る(講談社)』『ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の人が上手に勉強するための本(翔泳社)』)
【メディア出演(一部)】
2022年 NHK総合「日曜討論」(テーマ:「子ども・若者の声 社会や政治にどう届ける?」/野田聖子こども政策担当大臣などとともに)
共同監修:半村進
はんむら・すすむ。1982年、茨城県生まれ。東京大学文学部卒。
小学校時代から転校を繰り返し、運動ができないこと、アトピー性皮膚炎、独特の体形などから、いじめの対象になったり、学校に行きづらくなっていたことも。大学に入学してようやく安心できるかと思ったが、病気やメンタルの不調もあり、5年半ほど引きこもり生活を送る。30歳で「初めてのアルバイト」としてキズキ共育塾の講師となり、英語・世界史・国語などを担当。現在はキズキの社員として、不登校・引きこもり・中退・発達障害・社会人などの学び直し・進路・生活改善などについて、総計1,000名以上からの相談を実施。