発達障害の中学生・高校生のパニックへの対処法を徹底解説

こんにちは、発達障害や不登校のお子さんを家庭教師や個別指導塾でサポートするキズキです。

この記事では、発達障害(グレーゾーンを含む)の中学生・高校生のパニックへの対処法、進路の選択についてお話ししていきます。

発達障害の特性がある思春期(中学生・高校生)のお子さんが起こすパニックにお悩みの親御さんは、少なくありません。

発達障害の中学生・高校生が起こすパニックの例には、次のようなものがあります。

  • 友達とのいさかいからパニックを起こし暴力をふるって怪我をする、させる
  • 急な予定変更で強い不安や混乱に襲われてパニックを起こし、他のことに手がつかなくなる
  • 入学、進級など急な環境の変化でパニックになり、人付き合いで失敗する

このようなお子さんのパニックと、それによる出来事に「どうすれば我が子は落ち着いてくれるのか」「この子の将来はどうなるのだろう」と不安に思う親御さんも多いと思います。

この記事を読むことで、そうした不安を解消できるはずです。

なおこの記事は、全体的に、書籍『発達障害がある子どもを育てる本 中学生編(月森久江 講談社)』と、就労移行支援事業所・キズキビジネスカレッジの知見を参考にしてご説明します。

参考: 発達障害の小学生のパニック、癇癪への対処法はコラム「発達障害の小学生の癇癪、その理由や親にできる7つの対応、相談先など」にてご紹介しております。

発達障害の中学生・高校生とパニックの関係

小学校高学年から高校生にかけた時期(思春期)は、心身ともに子供から大人へと大きな変化が起きる時期です。

発達障害の傾向がある子にとって、様々な問題がとりわけ現れやすくなります。

心の混乱にどう対処すべきかわからず、パニックにつながることがあるのです(特性として自己認識する力が弱い場合は特に)。

発達障害者のパニックは、環境が関係する

発達障害者のパニックは、環境が関係する

思春期の発達障害のトラブルは、その子自身の特性のみで起きるのではなく、取り巻く環境が関係することが多いです。

パニックも、環境によって発生する現象の一つです。そして、根っこにあるのは「失敗の連続によるできない自分へのいら立ち」です。

パニックが起きた前後の環境や背景を詳しく分析すれば、適切な支援の方法も見えてきます。

補足

環境による現象は、「その場でのパニック」以外にもあり得ます。例えば、「学習面や対人面での失敗から自信をなくして悲観的になっている」場合は、不登校・引きこもり・うつ病などにつながったりすることがあります。

発達に特性のあるお子さんに寄り添い、サポートする塾&家庭教師【キズキ】/親御さんもお子さんも、「次の一歩」に進めます/相談無料/関東・東海・関西(オンライン授業は全国対応)

中高生の発達障害のパニックに、親御さんができる4つの対処法

お子さんが成長して中学生・高校生になると、親御さんと一緒にいる時間は短くなるでしょう。

親御さんの目の届かないところでパニックを起こし、他の生徒とトラブルに発展するのではないか、と不安になることもあると思います。

環境などに着目することで、発達障害のお子さんのパニックへの対処法は複数考えられます。

以下の対処法をぜひご活用ください。

ただし、お子さんのことを「保護者だけ(家庭だけ)」で対応する必要はありません。
詳細は後述しますが、サポート団体の積極的な利用をオススメします。

専門家のアドバイスを受け取ることができますし、お子さんに関するお悩みにも耳を傾けてくれるので、心に余裕が生まれます。(ご紹介する各「対処法」やそれ以外の方法も、サポート団体に相談することで、「実際のお子さん」への具体的な当てはめ方が見えてくると思います)。

対処法①まずは親御さんが落ち着く

まずは親御さんが落ち着く

中学生・高校生の時期は、学習面や対人関係に関連したパニック・トラブルなどが起こりやすい時期です。

将来に向けた進路選択も迫っているため、親御さんも気が気でないと思います。

しかし、お子さんの気持ちを落ち着かせるには、まず親御さん自身が取り乱さずにどっしりと構える必要があります。

時間があるときに息抜きをしてリフレッシュをしたり、家庭内で役割分担をしてリラックスできる時間ができるようにしたりして、ストレスを軽減させることができます。

対処法②いつ、誰と、どこでパニックになるか分析する

お子さんのパニックの裏には、必ず理由(環境)があります。

次の3つのポイントをおさえることで、パニックが起きる環境と支援方法についても検討できます。

  • いつ:どんなときに問題が起きやすいか。落ち着いているのはどんなときか
  • どこで:どこで問題行動が生じやすいか。落ち着ける場所はあるか
  • 誰と:誰といると混乱しやすくなるか。相性のよい人は誰か

上記がわかれば、例えば次のように対処法を提供できます。

パニックが起きる環境:大人数で室内や車内にいるとき
対処法:すぐ外に出られるように出入口付近にいるようにする

パニックが起きる環境:周囲に注意を向けられてパニックがエスカレートする
対処法:注目を浴びないよう、教室では後ろの席に座らせる

対処法③成功体験を積ませる

成功体験を積ませる

発達障害のあるお子さんは、「意欲があってもうまくいかなかった経験」から、自己否定感を強く持つ傾向があります。

自尊感情や自己肯定感を高めることで、自分へのいら立ちを減らしてパニックを起こす頻度の低下に繋がります。

ささいなことであっても、できたことをしっかりとほめることが大切です。

対処法④自分をコントロールする方法を教える

衝動性の高い子は、ちょっとしたことで感情を爆発させて暴言や暴力になり、周囲から敬遠されることがあります。

また、中学生になると行動範囲が広がり大人の目が届かないこともあるため、トラブルが大きくなることもあります。

自身の気持ちをコントロールできる方法を身につけられるように、対策・助言をしていきましょう。

対応例

  • 落ち着くまでその場を離れる ※1
  • ブレーキをかける方法を学ぶ ※2
  • 心のなかで「気にしない、気にしない」と心の中で唱える
  • 意識的に深呼吸をする
  • 水を飲む、飴をなめるなど、その場でとれるアクションを起こす
  • 頭の中で好きな歌の1フレーズを流す
  • 薬物治療 ※3

※1 イライラして落ち着けないときは、無理に我慢せずにその場から離れてひとりになると、だんだん心が落ち着いてきます。また、学校内で安心できる場所を決めて、パニックになりそうなときはそこに移動して自分の不安や混乱をしずめる効果が期待できます。図書館やトイレの個室など、人が少ないところで心を落ち着かせればパニックを防げます。

※2 カッとなりそうなときは、ブレーキをかける自分なりの方法を子どもに考えさせて、そして実行させましょう。

※3 パニックを落ち着かせるお薬もあります。心療内科で処方されるものなので、親子同伴で病院に行って、利用するかどうかを検討しましょう。

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発達障害のサポート団体・機関

発達障害のサポート団体・機関

ここまで親御さんに向けて中学生・高校生の発達障害のパニックへの対処法を説明しました。

しかしながら、お仕事や家事などでお忙しい中で、お子さんの特性に合わせた対応をしていくと、ときにはストレスを感じることもあると思います。

またそもそも、お子さんのことは、親だけ(ご家庭だけ)で対応する必要はありません。

家庭内のみで解決しようとせずに、専門家・サポート団体に相談しましょう。

発達障害の特性に合わせた対応を個人に合わせて探っていけるので、親子でより適切な解決方法を知ることができます。

これまでに紹介した対処法についても、「あなたのお子さん(あなたのご家庭)」に応じた具体的な実施法がわかっていくと思います(別の方法が見つかることもあり得ます)。

また、親御さんの焦りや不安を減らすこともできます。 以下、相談先の例を紹介します。

①学校関係者

学校関係者の中でも、スクールカウンセラーや養護教諭(保健室の先生)は、お子さんにとって最も身近な相談先です。お子さんが学校にいる間にパニックを起こしたら、すぐに連絡が取れるようにしておくとよいでしょう。

②医療機関

中学生・高校生になると小児科から他の科へ移行する時期です。一部の小児科では発達障害を専門としているところもありますので、まずはかかりつけの小児科に確認し、移行先の精神科、心療内科についても相談してください。

③発達障害支援センター

発達障害支援センターは、子供から大人まで発達障害の人を支援する公的な専門機関で、発達障害に関する最新情報を収集・分析し、全国的に広く普及啓発活動を行っています。全国の一覧はこちらです。

④特別支援教育センター

特別支援教育センターは各都道府県に設置された教育機関で、お子さんの教育から生活まで様々なニーズにこたえる相談活動をしており、発達障害のある児童・生徒に向けても支援をしています。全国の一覧はこちらです。

発達障害に理解のある家庭教師・学習塾

発達障害に理解のある家庭教師や学習塾のサービスもございます。

そうしたところでは、特性に合わせた勉強法から、日常での過ごし方や相手とのコミュニケーションのノウハウまでカバーしていることが多いです。

私たちキズキもその一つです(中学生・高校生のお子さんのパニックへの対応方もご相談いただけます)。

相談先は他にもございます。コラム「発達障害の小学生の癇癪、その理由や親にできる7つの対応、相談先など」の、「発達障害の相談先」の章をご覧ください。

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発達障害の中学生の進学・進路について

発達障害の中学生の進学・進路について

この記事をご覧の親御さんには、中学卒業後の進学先・進路先について不安や焦りがあり深く悩んでいることと存じます。

この章では、発達障害のお子さんの中学卒業後の進路について、書籍『こころライブラリー イラスト版 高校生の発達障害(佐々木正美、梅永雄二 講談社)』を参考にしてご説明します。

補足1

特に発達障害のお子さんの高校受験の詳細は、コラム「発達障害の子どもが高校受験をする前の確認事項7点と親御さんができること」をご覧ください(キズキ共育塾のサイトに移動します)。

補足2

特に発達障害のお子さんの大学受験の詳細は、コラム「発達障害の子どもが大学受験するときの7つの確認事項と親ができるサポート」をご覧ください(キズキ共育塾のサイトに移動します)。

①お子さんに合った進学先を探す

中学卒業後の進路には、中学までと比べると様々な形態があります。

受けられる支援の範囲や程度も、地域や機関ごとに違いや異なってきます。

お子さん本人と親御さんの自主的な選択が求められるようになります。

それに伴い、次のようにお悩みの親御さんもいらっしゃいます。

「どこであれば我が子の発達障害の特性を理解・支援してくれるのだろう?」
「どのような環境が発達障害のあるわが子に合うのだろう?」

まずはご安心ください。最近は発達障害がある子をサポートする特別支援教育が高校や大学にも普及しつつあるからです。

進路選びで重要なのは、お子さん本人に合う環境(学校)を選ぶことです。

次のようなことを意識してみてください。

  • お子さんの特性を把握・分析して、本人にあった学校や進路先を提示する
  • お子さんと定期的に話し合い、本人の声に耳を傾ける
  • 地理的に可能であれば、お子さんと学校に直接行って実際の雰囲気に触れる

情報収集にあたっても、前掲のサポート団体に相談が可能です。

また、進路候補の学校見学会なども利用してみましょう。

以上を踏まえて進学先・進路先を吟味することで、お子さんがよりよい人生を送れるようになります。

②学校の種類・形態 高校について補足します

学校の種類・形態 高校について

高校には、全日制、定時制、通信制という課程があり、特徴も様々です。

全日制は最も一般的で、入学後の学校生活のイメージがしやすいと思います。

ですが、お子さんの特性によっては、下記のように全日制以外の高校が向いていることもあります。

  • 登校時間が昼からとなる、定時制高校
  • お子さんのペースで学習できる通信制高校

全日制以外についても、先入観なく情報を収集してみてください。

各高校の詳細は、コラム「不登校から高校受験を成功させる3つのコツ〜高校の種類や選び方も紹介〜」の、「不登校から高校受験を目指す人が知りたい、高校の種類と特徴」の章をご覧ください(主には不登校の親御さん向けの記事ですが、この部分は不登校ではなくても参考になります)。

また、高校以外にも、中学校を卒業した人を入学の対象者とした学校として、高等専修学校や高等専門学校(いわゆる高専)もあります。

こちらの詳細は、コラム「高校中退から専門学校への進学方法を紹介!〜高等専修学校・高専も解説〜」をご覧ください(こちらも、主には高校中退者向けの内容ですが、専門学校・高等専修学校・高専についての解説は、どなたがご覧になっても参考になると思います)。

③高校の学びをサポートする仕組み

通信制高校や定時制高校に通う場合、科目や科目以外の勉強をサポートする制度・仕組みもあります。

(1)サポート校

通信制高校と並行して通うことができる教育支援機関です。授業や行事、相談業務などを通して学習面、生活面の支援が受けられます。

(2)技能連携校

将来の就労を想定し、労働に関するスキルを積んでいく形態の学校です。通信制高校・定時制高校で「高校の勉強」を行いながら、技能連携校で専門知識を学ぶことができます。

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まとめ

まとめ

発達障害の中学生・高校生のパニックへの対応をご紹介しました。

お子さんのことを親だけ・ご家庭だけで対応しようとせず、ぜひ、専門家やサポート団体を利用してください。

パニックへの対応(パニックを起こさないようにする対応)がわかりますし、それ以外の進路や勉強についての相談も可能です。

この記事が、お子さんと親御さんの生きやすさに繋がったなら幸いです。

さて、私たちキズキは、発達障害や不登校のお子さんのための家庭教師と個別指導塾を運営しています。 発達障害に関連して、パニック・勉強・進路などについて無料相談を承っています。少しでも気になるようでしたら、お気軽にご相談ください。

安田祐輔

監修:安田祐輔

やすだ・ゆうすけ。発達障害(ASD/ADHD)によるいじめ、転校、一家離散などを経て、不登校・偏差値30から学び直して20歳で国際基督教大学(ICU)入学。卒業後は新卒で総合商社へ入社するも、発達障害の特性も関連して、うつ病になり退職。その後、不登校などの方のための学習塾「キズキ共育塾」を設立。経歴や年齢を問わず、「もう一度勉強したい人」のために、完全個別指導を行う。2021年4月、株式会社グロップからの事業譲受によって「家庭教師キズキ家学」の運営を開始。

【単著】
暗闇でも走る(講談社)』『ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の人が上手に勉強するための本(翔泳社)』『学校に居場所がないと感じる人のための 未来が変わる勉強法(KADOKAWA)』

【メディア出演(一部)】
2022年 NHK総合「日曜討論」(テーマ:「子ども・若者の声 社会や政治にどう届ける?」/野田聖子こども政策担当大臣などとともに)

【インタビュー・寄稿など(一部)】

日経新聞インタビュー『働けたのは4カ月 発達障害の僕がやり直せた理由』

国際基督教大学インタビュー「卒業生の声」

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